日本共産党近松さと子の活動日記№2

広島市中区選出の市議会議員です。

「現金受領の地元議員ら処分見送りへ 河井夫妻買収事件」⁉

久しぶりの投稿となりました。

日本列島は、コロナ禍の下、梅雨前線が居座り、豪雨に見舞われています。
九州では、川の氾濫や土砂災害で大きな被害が発生しました。犠牲になられた方にお悔やみを申し上げ、被災された方にお見舞いもうしあげます。
広島でも今夜にかけて大変な量の雨が予想されており、厳重な対策が求められています。

さて、早朝「現金受領の地元議員ら処分見送りへ 河井夫妻買収事件」という記事が飛び込んできました。

昨年7月の参院選広島選挙区で買収容疑により逮捕された河井夫妻が、3000万円ともいわれる現金を地方議員や後援者に配った大規模買収事件が明るみとなり、広島の政界に大激震が走りました。しかし、当初から、司法取引に応じて(公選法には適応されないらしい)現金授受を認めたからではないかという憶測や現金を受領した全員は立件されないのではないかという情報が流されていました。
そもそも、買収事件というのは、お金を配った方も悪いが受け取った方も罪に問われます。受け取った側が立件されないのに、どのような理由をつけて配った側の河井夫妻だけを罰しようというのでしょうか。

記者会見で前言を翻し、現金の受領を認めた議員や首長は、「相手が国会議員だから断れなかった」「二人だけの秘密と言われ黙っていた」と弁解しました。しかし、克行容疑者のパワハラ体質を考慮しても、やはりそれは、言い訳に聞こえました。
先日、議員のバイブルでもある「議員必携」という本の中の「議員の心構え」という項目をたまたまひらいてみました。そこには、ケネディ元大統領の言葉として「政治家にとって最も必要なことは勇気」と書いてありました。相手が誰であろうと違法なことは断る勇気のない人に、政治家がつとまるのでしょうか。(違法だと思っていないのなら別ですが)
最悪なのは、「罪に問われないなら一生貝になる」という議員の生々しい声が紹介された新聞記事をみましたが、これは、議員以前の問題です。よい大人が子どもたちの前で「逃げ得」を見せるというのでしょうか。教育上、もはや子どもの前に立つことは許されないでしょう。


もちろん、今回の前代未聞の大規模買収事件は、現金を配った河井夫妻と現金を受け取った約100名の地方議員や後援者だけが罰せられればいい話だとは思っていません。

河井克行容疑者が府中町の繁政前議員に金を渡す際に「安倍さんから」として安倍晋三首相の名前を出していたことが明らかになりました。カネも人も安倍首相主導の選挙だったのではないかという疑惑がもたれています。公選法には、買収行為をさせる目的で金銭などを交付する買収目的交付罪というのがあるのです。それに抵触するのではないかということです。
そもそも、安倍首相主導を物語る事実があります。第一に合計1億5千万円という破格の資金提供です。今回の選挙で党本部から1候補あたり1500万円の資金が提供されたと言われますから、その10倍もの支援です。さらに、それを裏付けるように、中国新聞21日付が報じた資金提供日の前後には、安倍首相が克行容疑者と官邸で面会しています。
大がかりな選挙買収が、「安倍総裁」の意向を受けてのものだったのではないかという疑惑が強まっています。
第二に、安倍総理の直接の指示で、安倍事務所の秘書が選挙支援に投入されました。資金提供が行われた5~6月の時期に、安倍事務所の筆頭秘書をはじめ複数の秘書が、案里容疑者の選挙戦の応援に駆けつけていたことも明らかになっています。安倍首相も国会で「私の秘書が、私の指示で広島に入った」(1月27日、衆院予算委員会)と認めています。

なぜそこまで河井夫妻に肩入れしたのか。これも衆知の話となりました。
現地の自民党広島県連は、現職でベテランの溝手顕正・元防災担当相=落選=の出馬を決めており、2議席獲得は難しいとの認識を示していました。そのため、案里容疑者の出馬に強く反対していました。ところが、案里容疑者の出馬は、党本部の主導で強引に決められました。自民党議員の一人は「安倍首相の私情が入っていた」と語ります。
溝手氏は、第1次安倍政権当時、2007年参院選で惨敗した後に安倍首相(当時)が続投にこだわっていたことに対し「首相本人に責任はある。」と批判。その後も歯に衣(きぬ)着せぬ語り口で、安倍首相とたびたび対立してきました。「そこに強引に2人目の候補を押し込むというのは、溝手つぶしでやったことだろう」と語ります。

以上、しんぶん赤旗の受け売りですが、政敵つぶしを狙った安倍首相自身の選挙活動があったのではないか~広島の政界を舞台にした前代未聞の大規模買収事件の背景には、こうした重大な疑惑が浮上しています。首相は野党が求めている予算委員会の集中審議に応じて説明責任を果たす必要があります。

さて、市議会では、7月16日から3日間、新型コロナ対策の臨時議会が開かれます。
当然、大規模買収事件についてかかわったとされる議員の政治責任が問われるでしょう。

私も議員になって10年。これまで、古参議員の市長選挙での10万円配布の本会議発言や政務活動費の不正使用問題など、お金にまつわる疑惑を議会の自浄能力を発揮させて解決させようと声を上げてきました。

もう、いい加減、広島の政界から金権政治を一掃しようではありませんか!!